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休診日 | 水曜日 |
時々私のブログの中で肝の臓、脾の臓とかいうお話をする事があります。
今まではいちいち肝の臓=肝臓ではないですよ~とかなんだかんだ言っていました。
ではこの肝の臓っていったい何?
と思われる方が大半だと思います。
そこで今回からはその解説を簡単にしようと思います。
私達の東洋医学の考えでは『五臓六腑』という考えがあります。
五臓六腑に染みわたる~とか、同じ名前のもつ鍋屋さんがある事から、一度は耳にした事があるんではないでしょうか?
いわゆる西洋医学で言う内臓という考え方に近いかもしれません。
五臓とは『肝・心・脾・肺・腎』(かん・しん・ひ・はい・じん)
六腑とは『胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦』(たん・しょうちょう・い・だいちょう・ぼうこう・さんしょう)
おそらくこの言葉はほとんどの方が耳にした事があるんではないでしょうか?
やはりそれは西洋医学で言う、肝臓、心臓、胃などと同じ言葉だからだと思います。
何回も行っていますが、この肝=肝臓ではありません。
なぜこんなややこしい事になってしまったのでしょう。。。
それは医学の歴史をひも解けば分かります。
江戸時代に『ターヘル・アナトミア(解体新書)』がオランダから入ってきた事がきっかけです。
それまでは今の私と同じように東洋医学が主流の世の中です。
ですので、先ほど言った『五臓六腑』という考えが当たり前でした。
この『解体新書』を作成する際に問題が起きました。
杉田玄白がオランダから『ターヘル・アナトミア』を持ち帰り、翻訳したものが『解体新書』です。
この翻訳をする際に、解剖学的に見える臓器の名前を、今まで使っていた『五臓六腑』の言葉を流用したからです。
『ターヘル・アナトミア』に書かれていたのはもちろんオランダ語で肝臓・心臓などとは書かれていませんのでね…
オランダ語で覚えたり、新しい言葉を考えたりするのはかなりの労力を費やしますもんね。。。
今まで無かった概念の物には新しい言葉もいくつも作られています。
例えば神経・動脈・軟骨……などです。
ですので、私たちの東洋医学の中にもこういう言葉は無いのです。
では『五臓六腑』と西洋医学の内臓はどのような違いがあるのか??
これは説明し出すとかなり長く難しくなるので簡単に説明します。
西洋医学ではひとつひとつを個別の臓器として見ています。
ですので例えば肝臓は胆汁を作る・有害物質を処理するもの。という考えです。
肝臓が悪かったら、肝臓の働きを良くする薬を出そう!という事です。
では『五臓六腑』とは……
古代中国にももちろん解剖学といった観点はありました。
しかし臓器を見ただけではなかなかどこが悪いのか?という事が分かりませんでした。
ですので、人間の体の働き、生理機能、病理変化などから考えた『体のしくみ』が『五臓六腑』という事になります。
『五臓六腑』とは、見えている臓器の事ではなく、体の働きを司る物という考えです。
おそらくちょっと難しくなってると思いますので、次回から具体的な『五臓六腑』を例に出して説明します。
少し難しいですが、嫌がらずに読んでくださいね☆☆
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