TEL LINE

肩こりと鍼灸 ~東洋医学的な症状・原因・対策~

2012.04.18

前回は西洋医学からみた肩こりについてお話し致しました。

今回からは東洋医学からみた肩こりと鍼灸についてお話し致します。 

また 私の肩こりが無くなった理由については必見です☆

肩こりの症状

肩こりの起きやすい場所や、どんな時に悪化して・どんな時にマシになるかという事に注目します。

特に後者は西洋医学ではあまり重視されないと思います。

私達の治療にはこれが欠かせません。

原因やどの臓腑が関係しているのか?という事に大きく関わりがあるからです。

最初の問診時にはしつこい程様々な角度から症状について聞いていきます。

肩こりの原因

肩こりの原因は東洋医学では10種類以上にも分類されます。

一般的な治療ではほとんどの肩こりはこっている部分を刺激したり、肩に関わる神経を刺激したりという治療法ですが、
私たちの場合、原因によってまったく治療法が異なるので正確な原因の究明が必要になってきます。

難しいかもしれませんので、一部だけ紹介いたします。

◆気の滞りによる肩こり
これは前回説明した姿勢による肩こりと似ている部分があります。
長時間同姿勢でいる事により、気の滞りが起きる事により肩こりが生じます。

精神的な緊張による肩こり
これは西洋医学でも同じ原因がありましたね。
私たちは精神的に緊張・興奮・刺激を受けた時には体の様々な部分で気の滞りが起きると考えています。
これを『肝鬱気滞』と呼んでいます。
これが原因で肩こりが起きる場合があります。
精神的にこの様な状態では、いくら肩をマッサージをしてもすぐに戻ってしまったり、効果が無かったりします。

のぼせによる肩こり
これは西洋医学ではあまり考えられていない事ですかね。。。
以前 気とは何?  でお話したように、
頭や目や手など上半身ばかり使い、ずっと座ったままで下半身を使わない事で、上半身ばかり気の滞りが起き、熱を持ち結果的に冷えのぼせのような状態になります。
こののぼせが原因で肩こりが起きる場合もあります。

血の不足による肩こり
厳密に言うと西洋医学でいう血と東洋医学でいう血(けつ)とは少し違う意味合いなのですが、イメージとしては血のようなものという事です。。
出血、過労、目の使い過ぎ……などが原因で血を消耗し、血の不足が起きることがあります。
この状態が続くと肩や首への血からの栄養不足が起き、肩こりが生じます。

まだまだありますが、この辺にしときます☆

肩こりの治療
上でも書いたように、原因によって、また原因が一緒でもその人によって使うツボや治療法は全く変わってきます。

ですので本で肩こりに効くツボ!!自分で出来るツボ押し!!みたいな記事がよくありますが、様々な原因があるので、誰でもこのツボを押せば肩こりがマシになると言う事ではありませんのでお気を付け下さい。
もっと言えば更に悪化したり、違う場所が不調を起こす場合もありますので……

上記の原因を例に出してみると、
精神的な緊張が原因の肩こりの場合は、緊張をほぐし、緊張しにくくし、更に気のめぐりをよくするような治療を行います。

のぼせによる肩こりは、上半身で滞っている気をスムーズに全身へめぐらせ、上半身の余分な熱を冷ます治療を行います。

この様に同じ肩こりでも全く治療法が変わってくるのです。

また治療法が適していなかったら、きちんと治らないのです。

ですので、肩を直接もんだり刺激してもすぐに戻って一向に治らないという人が多いのです。

最後に私の肩こりが無くなった理由についてです。

学生時代から人を治療する立場の者は、健康でなければならないと考えていました。

ですので、様々な治療を自分の体で受けてきました。

それから勉強しながら、自分でも鍼をして、自分の体や生活を見直していくうちに、肩こりが全く無くなりました。

この様に鍼を受け、自分でも治すための努力(これは人により違うので来院された際に説明します)をする事で、私のように肩こりを感じない生活が手に入ります。