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症例集

【case7】主訴 顔面神経痛 肩こり|40代 兵庫県芦屋市在住|女性

主訴の状態

  • 2〜3日前から右目の周りに顔面神経痛が出現する。
  • 顔を触るとズーンとした痛みが出現する。
  • まぶたもごろごろと痛む。
  • 来院時は顔が真っ赤にほてっていた。
  • 右の肩こりもこの一週間強かった。

問診情報

  • 年末年始と仕事がとても忙しく、一月の初めから風邪を一週間程ひき、その後咳が残っていた。
  • しゃべろうとするとコンコンと止まらまくなる咳がよく出る。
  • それが治った後くらいから主訴が出現する。
  • 毎年一、二、三月は体調を崩しやすい。上記のような咳もよく出て、喘息や気管支炎と診断される事もある。
  • 昔から肩こりが右側にある。右の耳鳴りもよく出る。
  • 仕事が忙しく、常に仕事の事を考えている。

東洋医学的な原因(証)

心肝火旺

治療内容

【初診】背中の神道というツボに置鍼。
治療後には顔のほてりが完全に消失する。
【二診目】初診直後から主訴の顔面神経痛は全く無くなる。
顔のほてり感も出ていない。
治療後肩こりはマシだったが、疲れると出てくる
同処置を施す。
【三診目】顔面神経痛は全く出ていない。
同処置を施す。
その後疲れが溜まらないように、仕事の合間をぬって来院されています。

解説

この方の顔面神経痛は肩こりの延長上にあると考えます。
つまり肩をこらし過ぎた為に顔面神経痛が起きたのです。

常日頃から仕事の事を考えている事によって、気が上半身で滞りやすくなっていました。
これがこの方の肩こりの原因です。

そして年末年始にとても忙しく疲れ果てた為に、風邪をひいてしまいました。
その後の喘息(?)気管支炎(?)のような、一回出したら止まらないような咳が出現します。
これは風邪をひいて肺を痛めた事と、肩こりの原因である上半身での気の滞りが結び付いた結果起きたものです。

この気の滞りが長期間続く事により、熱化してきます。
人も沢山集まり滞り過ぎると熱くなってきますよね……
この熱化した事により激しく上に気が突き上げる事によりこのような咳が出ます。
私たちはこの咳を『気逆咳』と呼びます。

そしてその咳を薬などで無理やり症状を抑えたために、病が違う場所を攻撃し顔面を襲い顔面神経痛が出現したのです。

体や心の疲れも、上半身が熱化したのも改善していないので、無理に一ヵ所を治してもまた違う所に症状が出るのは当たり前です。

例えば自転車のタイヤの空気が抜けていたとします。それが原因でタイヤに穴があいてしまいます。
その穴だけふさいでも、タイヤの空気が抜けたままだと、またどこか違う所に穴があいてしまいますよね…

これと同じ事です。

私の治療としましては、上半身の熱化を取り、気のめぐりを良くして、更には精神的な過度の緊張をとる治療を行いました。

この様に原因を直接治療する事により、一回で急性の顔面神経痛が治るのです。

あとは何より日ごろから疲れすぎないように、鍼灸でちょくちょく疲れを取っておく事が、一番の健康法ですね。