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症例集

【case25】異常な高血圧と倦怠感、食欲不振、吐き気、激しい頭痛、モートン病|主訴 異常な高血圧と倦怠感、食欲不振、吐き気、激しい頭痛、モートン病|兵庫県芦屋市在住|70代|男性

主訴の状態

  • 一年ほど前から、週に1〜2回ほど突然『異常な高血圧と倦怠感、食欲不振、吐き気、激しい頭痛』の症状が出現するようになる。
  • また2か月前からは夕方になるとほぼ毎日症状が出るようになる。
  • 症状が出ると何もできなくなり、ベットで横になって苦しむしかない。
  • 症状が出ると3日ほどは続く。
  • 血圧は最高200台、最低120ほどに上がる。
  • 病院では原因は分からないので降圧剤の量を増やすといった治療を行うがあまり症状に変化はなかった。

問診情報

  • 20年前から高血圧と診断され、薬を飲んで最高140、最低80ほどに安定している。
  • 6年前に大腸がんが見つかり、部分切除する。
  • 数年前から寝つきが悪く、睡眠導入剤を服用しても1時間ほど寝付くのにかかる。
  • 両足の第2趾、3趾に痛みと痺れがある。病院ではモートン病では?と診断。

東洋医学的な原因(証)

治療内容

背中のツボと、足の衝陽というツボを使用。
週に2回のペースで治療を開始する。

4診目までは治療の次の日は症状は出ないが、2日後からまた症状が出る。
6診目までは、少しずつ治療後2日間症状が出ない事が多くなる。
9診目まで3〜4日間症状が出ない事が出てくる。この頃あたりから足の第2趾、3趾の痛みと痺れが治っていた。
12診目まで症状が出なくなる。

その後は疲れが溜まってきたら2か月に1回ほど治療を受けにて症状は出ていない。

解説

この方は数十年前から自営の社長の仕事をしています。
初めて出た頃の少し前に他の人に仕事を任せ仕事を少しセーブするようになりました。
今回の症状の原因は数十年頑張ってこられた疲れがどっと出た事です。

もう少し具体的に説明しますと…
一生懸命仕事で身体も精神的に酷使して、体の中に疲れがどんどんと溜まっていきました。
東洋医学的にはこういった疲れは熱と考えるのですが、その熱が胃腸を襲った事により、
今回の『異常な高血圧と倦怠感、食欲不振、吐き気、激しい頭痛』などの症状が出現しました。

6年前に大腸がんになったのも、この胃腸に熱が襲った事が原因です。
また足の第2趾、3趾には胃腸の経絡が通っているので、このモートン病の指の痛みと痺れも同じ原因で起こっていたのです。

東洋医学的に高血圧の原因には、心臓の働きが弱るまたは過剰になった場合、血の滞りができやすくなった場合など、数種類に分類されるのですが、ツボの反応、その他の症状から
胃腸を熱が襲った!という一般の方には想像も出来ない原因が分かり、適切に治療を行う事で一年間続いていた症状がこのように早期に完治しました。

治療は体の疲れをスムーズに取る事、胃腸の働きを助けながら熱をさばくようなことを行いました。

疲れが溜まるという事は非常に恐ろしい事です。
特に体や精神的に強い人ほど、溜め込みやすい傾向にあります。

マッサージをしても、患部に鍼をしても、電気を当てても、栄養ドリンクを飲んでも、サプリを飲んでも本当の意味での疲れを取るといったことは出来ません。

いつまでも健康に過ごすには、鍼で本当の意味で疲れを取ることが必須です。