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症例集

【case16】症例 めまい 食欲不振(吐き気) 目の疲れ|主訴 めまい 食欲不振(吐き気)|20代|芦屋市在住|女性

主訴の状態

  • 2012年の10月の終わりに仕事を退職。
  • その後すぐに就職活動を始める。
  • PC作業、スマートフォンでのネット検索、面接などが多くなる。
  • その直後から主訴が発症する。
  • PC等の使用で、目の疲れ、頭痛、めまいが起きるようになる。
  • 同時期から胃の気持ち悪さ、食欲不振、吐き気、胸やけ、少し食べると気持ちが悪くなるなど、胃の症状が出現する。
  • このままだと、体調不良により就職活動もままならないと不安に感じ、11月の中旬に当院へ来院される。

問診情報

  • 手足の冷えがキツイ
  • 肩こりがキツイ

東洋医学的な原因(証)

心肝火旺 肝脾不和

治療内容

治療配穴は背中の脾兪、神道、頭の百会などを使用。
反応が強く出ている個所に刺鍼。

【二診目】初診の後からめまいがマシになる。

食欲不振、吐き気や吐き気は変わらずある。
頭痛、目の痛み少しマシになる。

【三診目】めまい起きていない。

食欲不振、吐き気が少しマシになってくる。
頭痛、目の痛みがかなり改善される。

【四診目】めまい起きていない。

食欲不振、吐き気もかなり軽減する。

【五〜八診目】めまい無し。食欲不振、吐き気もほとんど感じない。
【九診目】仕事が決まる。

その後から少しめまいが出現する。

【十診目】仕事を開始して、緊張や環境の変化により、めまいが再発する。
【十一〜十三診目】 治療後はめまいが無くなるが、仕事で疲れるとめまいが出る。

時々食欲不振、吐き気もあり。

【十四診目】問診により、帰宅後によく自分で病気の事について色々ネットで調べている事を知る。

不安になるだけで、余計しんどくなるので、これを止めるようにアドバイスする。

【十五診目以降】仕事が忙しい時、イライラした時のみすこしふわっとする事があるが、キツイめまいは出ていない。食欲不振、吐き気もほとんど出なくなっている。

解説

めまいはなった事がない方には分からないつらさがあります。
めまいがひどくなると、突然のめまいによるふらつきが起き、
一人で外を歩く事、電車に乗る事、買い物に街中へ出る事そんな日常普通にできている事ができなくなる場合があります。
実はなった人は不安を感じてしまいやすい症状なのです。
そんな事を改めて思った症例です。

この方のめまいは、就職活動時にPCやスマートフォンで多用した事、面接などで過度の緊張が続いていた事等が引き金となり、急激に頭に気が集まり過ぎた事が原因です。
またこれらのストレスが胃腸を襲い、食欲不振や吐き気なども起きていました。
原因も治療法も完全にしてい認識できたので、2、3回でほぼ完治という事ができました。

ところが…
仕事を再開してから、緊張や環境の変化………などなどご想像の通りあり、疲れが出て、めまいが再発してしまいます。

その後なかなかマシにならないので、色々話を聞いてみると、
めまい再発の不安感から、仕事が終わった後に自分でPCを使いめまいについて色々調べてしまうという事が分かりました。
これ、非常に今の時代多い事です!!
そしてこういったサイト等を見て大概の方は安心せず、むしろ不安感が大きくなってしまいます。
この方も案の定色々なサイトを見て不安になり、出勤や外出時にもめまいが起きて恐い思いをしないかと恐怖心がかなり強く出ていました。
病気の事は自分で調べない。という事を禁止して、自分で心配事や不安な事を作らない様に説明した後から、かなり症状が改善してきました。

せっかく鍼で体を整えても、自分で自分の体や心に負担をかけてしまう場合があります。
しかも自分ではそれが体にとって悪いと分からないような事もあります。

私が行っている鍼治療というのは単に、その場で体に鍼を刺して治療するという事だけではありません。
日常生活、習慣、患者さんの心情、環境など様々な事を理解して、様々な面から体を改善していけるようにしています。
これが実は早く治る秘訣なのです☆