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症例集

【case9】主訴 めまい 花粉症 |70代|兵庫県芦屋市在住|女性

主訴の状態

  • 以前紹介させて頂いた症例「腰痛 足の痛み 足が疲れやすい」と同じ方です。
  • ずいぶん前に書いたものですので、出来ればもう一度ご覧になって頂いた方が分かりやすいです。

  • 鍼治療を受けて腰痛・足の痛みほぼなくなっていたが、2週間に一回治療を続けていた。
  • H24年2月が物凄く多忙で、一回も治療に来れなかった。
  • 3月の初めからめまいと花粉症が出現。
  • めまいは以前(20年程まえ)よりも強さはマシだが、ぐるぐるとした回転性のめまいが出ている。
  • 頭の重たい感じや、もやもやした感じもある。
  • 時々軽い吐き気もある。
  • 花粉症は目の周りやほほのかゆみが顕著な症状である。

問診情報

  • めまいと同時に前回の主訴 腰痛・足の痛み・足が疲れやすいといった症状は出ていない。
  • 2月は人と会う事が多かったり、電車やバスでの長距離の移動が多くかなり疲れていた。
  • めまいが再発してから一週間ほどで来院。

東洋医学的な原因(証)

足少陽胆経の左右差(肝鬱気滞) (腎虚 脾虚)

治療内容

【初診】頭の百会というツボに置鍼。
【二診目】同様の処置を施す。

初診の後頭も体もスッキリしていた。
ぐるぐる回るめまいは治まるが、めまいの前兆みたいな頭がふわふわする感じが残る。

【三診目】百会と右照海に置鍼。

二診目以降めまいや頭のふわふわした感じはかなりマシになる。
しかし三診目の前日に長時間寒い所で座ってから、右足のシビレが出現する。

【四診目】百会と右照海に置鍼。

治療後右足のシビレは無くなる。
めまいもほとんど気にならない。花粉症もかなりマシになる。

【五診目】百会と足の右公孫というツボに置鍼。

四診目の数日後から花粉症が突然悪化する。
また歩行時に右の膝に痛みが出現する。
良く話を聞けば、この一週間で友達からのお土産が重なり、甘いものを食べすぎていた。

【六診目】お腹の左梁門というツボに置鍼。

治療後花粉症と膝の痛みは10→5程度マシになる。
めまいは出ていない。

【七診目】同様の処置を施す。

治療後花粉症と膝の痛みが10→2程になる。
めまいは出ていない。

【八診目】同様の処置を施す。

治療後花粉症と膝の痛みは全く気にならなくなる。

その後。

過度に疲労が溜まったり、忙しかったりした時には少しめまいになりそうな感じは出るが、鍼をしたらスッキリ治り、めまいも出ていない。

解説

前回の 症例 腰痛 足の痛み 足が疲れやすい  の解説部分と合わせて見て頂いた方が分かりやすいです。

 
事故が原因で体の左右差が起きて、それからめまいが出現していました。
なおかつ下半身の弱りが起きた事により、腰痛・足の痛み・足が疲れやすいといった症状が出現するようになりました。

そして今回のめまいはと言いますと……
まず治療を続けている事により、下半身の弱りがかなり改善されていました。

その時に多忙による疲労が溜まる。一ヶ月以上も鍼が受けられていなかった。春になり気がのぼせ易くなっていたという事が重なりめまいが発症しました。

しかしながらまた昔のめまいが再発してしまった。と落ち込む事ではありません。

患者さん本人にも説明しましたが、鍼で体を整えていたから腰痛・足の痛み・足が疲れやすいといった症状ではなく、めまいが出たのです。

いわば体の状態が16年前にめまいが突然治って、腰痛がで出した時の状態よりも、今の方がいいという事です。

更には治療を行い、めまいが出なくなったので、更に交通事故直後よりも体の状態はいいと言えます。

ただし年齢的な事もあり、以前に比べて体力も落ちて疲れやすくなっているのは事実です。疲れが溜まり過ぎる前に、時々鍼で疲れを取っておけば、再発する可能性はかなり低くなります。

あと治療の後半で出現した、花粉症と膝の痛みは、食べ過ぎによる胃腸の熱や弱りが原因でした。

これを処置する事により、スムーズに症状が緩和されました。

長年の症状や体のクセも、鍼で体を整える事により改善出来る場合が多いです。

いわば体質の若返りの鍼ですね☆